スミレステッチ

スミレステッチ―7 stitchers of Yamana world (Beam comix)

スミレステッチ―7 stitchers of Yamana world (Beam comix)

ちょっとおれの琴線に触れすぎるので何を書いていいかわからないのであとで感想を書く。あとどうでもいいがisbn記法の詳細モードは割と便利だということに気がついた。
えーと感想。女の子一人当たりの乙女心の平均値が1オトメだとすると星菫女学院の総オトメ量は100メガオトメであって、溢れんばかりの乙女心が実体を持って時にオトメチック怪事件を引き起こすような話を中心に編まれた短編集。星菫女学院ものが2編にそれ以外の短編が5編。日常の間にファンタジーが染み込むような話もあり、ファンタジーの中に時折見える現実感もあり。メルヒェンな感じでよいです。こういうのは漫画じゃないと表現できない感じっていうんですか。漫画だからこそというか。
でここからは読んでないヒト置いてけぼりで進行していくわけですが、メルヘンな話ばかりかと思いきや、現実の中ではやがて何かにならなくてはいけなくて童話のお姫様なんてのにはなれなくてみたいなことがある短編では語られて(語られてというほどではないのですが)いたりもして。なんつーかこういう、説明しづらいんですが、何も前は見えなくて未来は灰色で遠くてずっと存在する今の中で生き続けられたらいいのにと思いつつも夜が明ける寸前の青い空を見ながらああまた今日も綺麗な空が続いてゆくのだなあとため息をつきつつ深呼吸してみたりするタイプの話に心が動かされすぎるおれとしては、この漫画はただかわいい女の子が描いてあるだけの漫画とは一味違うんだぜみたいな。7編中の後ろ3編がとてもよいです。
この本は昨日本屋で平積みしてあるところをてにとってみて、何の予備情報もないまま直感だけで買ってみたのですが、こういうこともあるから知らない本をどんどん買ってみる気になれます。