春期限定いちごタルト事件

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

清く慎ましい小市民を目指す小鳩君と小佐内さんがなんか結局いろんな事件に巻き込まれたりして謎を解いたりしてそれが結局一本の糸に繋がってみたいな感じの日常の謎系連作短編。
これに限らないんですが連作短編っていうのは長編でもあり短編でもあるわけなので、その分だけ技巧的にならないと書けないと思います。キャラクタが共通するだけじゃ連作短編とはいえないし、一つ一つが独立していなければ短編と呼べないし、でまあなんというか制約が多そうなジャンルであるだろうなあと思うわけですが。でも短編的に少しずつ読めるし長編的な伏線回収があるしで僕はかなり好きです。
つか、この本の解説はWebでいろんな作品を紹介するサイトを運営してる一般の人が書いてるって所がなんというか現代的だなあというか、この作家自体がもとはWeb上で小説書いてた人だからというのもあるんだろうかね。