生活の中にに満たされた感じがあるときと生活に余分な時間がないときは生活以外の事柄に手が回らなくなることはずっと前からわかりきっていることで、だとしたら今はどちらの状態なのだろうと考えながらぼんやりとmumを聴きながら天井の妙な模様を眺めている。そういえばmumを聴いていたら昔誰かに眠くなるといわれてああ確かにそういうものなのだろうねと当時は思ったのだろうけれど肝心のその誰かが思い出せなくて思い出す必要も無くて、それも含めて結局自分に関する生活の中に埋没する一つのなんでもない事柄は全部消えてゆくものなのだろうと思う。そしてここで消えてゆく文を書いていることが僕にとって所詮生活の外のどうでもいい事柄に分類されるべきものであることがわかってしまった以上はそこにいる誰かに向けたものではなくて単なる備忘録のようなもの以上でも以下でもないそれを僕はただぐにぐにと書きなぐっていく以上のことをするつもりもなくて、つまりそれは今までと何の変わりもなくて。
でもそういうものが蓄積していくことで、目に見えないような何かが少しだけ変わるかもしれない。