少年少女 3

少年少女 (3巻) (Beam comix)

少年少女 (3巻) (Beam comix)

思春期前後のいろんな少年と少女がいろんな時代の中でいろんな生き方をしていろんなことを思ったりする連作短編集の3巻目。
時間がねえので電車の中で読んだ。電車に乗って普段は寝るはずのところをかばんから出して読み始めると最初の作品が電車のシーンから始まる絶対音感を持った少年と少女の話で、そんなことは今から書きたいことではなくてどうでもよくて、福島聡の短編の終わりの1ページが僕は好きだ。
唐突と言えば唐突なのかもしれない終わり方の中にはそこで終わるべき理由が無いようであって、これ以上付け足してもこれ以上削っても蛇足だったり冗長だったり尻切れトンボだったりする絶妙なところの一ページで終わっているような気がする。そして絶妙な唐突さだからこそ少年や少女の話はそのページで終わってしまうわけではなくて連続した全ての中の何十ページであるのだろうと思う。