宝石泥棒

宝石泥棒 (ハルキ文庫)

宝石泥棒 (ハルキ文庫)

変な生き物がたくさんいたりする世界の中でカブトムシが守護神のジロー少年が月を求めて二人の仲間と一緒に旅に出たりする話。ゲームっぽい!
で、変な生き物がたくさんいたり巨大な植物のジャングルの上には沼があったりするところでまず思い出したのは地球の長い午後だったんだけど、最後まで読んだらあとがきで作者本人がオールディスについて言及してました。つーか序盤の展開がいかにもゲームだ!街のはずれにある振り子にこれからの行く道を占ってもらえ→東の岩山にいる女呪術師に会いに行け→だれそれが神殿に忍び込む方法を知っているよ、と、いわゆるお使いシナリオ的なものが続くわけですが、なんとこれがお使いシナリオでなくてはならない理由が物語終盤で明かされるとは!というすごい話でした。しかもファンタジーっぽいのに最後にはSFになりました。すごい!
この本は昨日4分の1だけ読んでいて今日残りを全部読んだんですが、昨日の段階ではお使いシナリオの連続でこれが本当に面白くなるんだろうかと不安だったのだけど、やっぱり最後まで読まないと話の面白さは伝わらないものだなあ、という点でもったいないなあとおもいました!でもこの本が書かれた25年くらい前にリアルタイムで読んでた人的にはまた違った感じを持ったのかもしれないっすね。